2024年1月、平野美宇は川崎市の稲毛神社を訪れた。平野とオリンピック、始まりは12年前。同い年の伊藤美誠と訪れたロンドン五輪。日本がメダルを獲得した瞬間を目の当たりにした平野は金メダルを獲得することを誓った。2016年のリオ五輪は控え選手、東京五輪ではシングルス落選を経験。2022年のパリ五輪選考会ではシード権が14位まで落ち込んだ。平野は「現実を突きつけられた気がして涙が止まらなかった」と振り返る。母・真理子さんに叱咤激励された平野は、2024年の全日本選手権で日本代表を勝ち取った。遠征中の平野は「8年越しの念願なのでシングルスで、メダルを取ることは卓球人生においての目標」と明かした。