米国のバイデン大統領は21日、再選を断念し、選挙戦からの撤退を表明。後継にはハリス副大統領を支持し、ハリス氏も立候補を表明。選挙まで100日余りとなる中での現職大統領の立候補断念には混乱も予想されたが、ハリス氏が急速に支持を拡大。バイデン大統領の支持を得たハリス氏は、早々に大統領選への立候補を表明すると、クリントン元大統領夫妻のほか、大統領候補として有力視されていた州知事などの支持も取り付けている。民主党幹部はまだハリス氏への支持を表明していないが、全米に支持が広がるのを見極めているとの見方も出ている。こうした中、民主党はハリス氏の立候補表明から約73億円の献金が集まったと発表。民主党内では、ハリス氏がバイデン氏よりは勝算があるとの見方が大勢で、ハリス氏を黒人・アジア系の女性で初めての大統領候補として支持を拡大させたい考え。トランプ氏側はハリス氏が大統領候補になることを見据えて準備を進めていたとされ、早くも攻撃を強めている。トランプ氏の陣営はハリス氏を「バイデン以上の最悪の人物」と批判し、バイデン氏の撤退を「クーデター」とも指摘して、民主党が大統領を引きずり降ろしたとの印象を強調している。