加藤財務大臣は会談の中で、為替は市場において決定し、為替について協議を続けることで一致したとしている。一番の焦点だったアメリカからどういった要求があったかについては「差し控える」と回答したが、1ドル何円かという為替の目標や為替管理の枠組みの話は全くなかったと明らかにした。市場関係者の間では会談で円安を是正する話が出るとみられていたが、会談直前にベッセント財務長官がそれを否定した。今回の会見で加藤大臣が「そうした話はなかった」と説明したことで、為替誘導があるのでは?との懸念は明確に否定され、円高傾向にあった円相場は1ドル約143円に戻っている。来週には赤澤大臣による関税協議も予定されているが、政府としては関税と為替の協議は分けて進めたい考え。為替誘導しないとのメッセージが出せたのは相手がベッセント財務長官だったから。しかし最後に全てを決めるのはトランプ大統領。トランプ大統領は円安を嫌がる発言を続けている。このまま日本の思惑通り決着するかどうか懸念は残っている。