群馬県高崎市では、バナナが収穫期を迎えている。バナナが栽培されているのは、高さ8m・広さ2500平方メートルほどの大きさのハウスだ。室温は約30℃で、200本のバナナの木が栽培されている。糖度は、最大で26度で、ぶどうよりも高い数値だ。バナナは氷河期を生き延びた作物と言われている。「凍結解凍覚醒法」は、氷河期時代に持っていた細胞を蘇らせる方法で、現代のバナナの細胞を人工的にマイナス60℃の環境をつくり、その後解凍することで、氷河期時代の細胞を思い出させ、日本の気候でも栽培できる苗を作ることができたという。群馬県は、全国2位の日照時間を誇り、糖をつくるための光合成を長時間行えるほか、寒さで実を凍らせないために、糖を溜め込むため、甘いバナナができるという。この農園は、障がいのある人たちの職業支援施設でもある。地元のコーヒー店と共同で、コーヒー豆も栽培している。コーヒーは、気候変動などにより、2050年には、生産量が半分になり、価格が世界的に高騰して、気軽に飲めなくなると言われている。地元のコーヒー店は、この2050年問題に備え、将来的に、高崎産のコーヒーを輸出・発信していきたいという。じゃがいもの代わりに農園のバナナを使うバナナカレーは、熟す前のバナナを使うのがおすすめで、皮をむかずに、玉ねぎや肉などの他の具材と炒めたら、水とカレールーを入れて煮込む。高崎産コーヒーを一回し入れたら、完成だ。バナナは、ホクホクした食感だという。この農園の「からっ風バナナ」は、高崎のスーパーやふるさと納税で購入できる。高崎産コーヒーは現在購入できないが、来年以降の販売を目指しているという。