NHKの取材班が見ることを許された栗山さんのノート。WBC監督就任から1年5か月に渡る日々が綴られている。フォアボールについて記述があったのは3月19日。WBC準決勝メキシコ戦前日。他のチームの準決勝の上がり方を見ていて本当にフォアボールなんだって人そのものが出てしまうと感じたそう。翌日のメキシコ戦。試合は相手ペースで進むが、4番・吉田正尚選手に同点スリーランが飛び出す。この直前に3番・大谷翔平選手がフォアボールで出塁。メキシコを指揮していたギル監督はフォアボールで流れが変わったと感じていた。そして9回裏1点を追う日本が村上宗隆選手のタイムリーツーベースでサヨナラ勝ち。決勝進出を決めた。この場面でもフォアボールは大きな役割を果たしていた。前の打席でホームランを打った吉田選手がフォアボールを選んでいた。栗山監督は悔いの残るランナーの出方なので色々なことを巻き起こしていくのがフォアボールだと思うと。メキシコに勝利したその日のメモにはポイントの四球がからんだと書かれていた。改めて何故フォアボールが勝負を左右することがあるのか聞いた。野球はアウトになる確率が高いスポーツで勝負と言っているのにフォアボールは勝負を自分たちから避けている状況なんでちょっと引き気味な感じ、野球の結果の中で一番ある意味で性格や人間性が出るものだというふうに思っている、いち野球人としての学びとしては大事な試合で出しちゃいけない、フォアボールはやっぱり負けに近づく可能性が高いと学びとして持っておかなければいけないと語った。