富士ソフトを巡っては、米国の投資ファンドのKKRとベインキャピタルが、ともに会社の非上場化を目指して、買収を提案し、争奪戦の様相となっている。このうちKKRは、先月5日からきょうまでの期限で、1株当たり8800円でTOBを進めていたが、期間を10日間延長し、来月5日までにすると発表した。ファンドによると、会社側は株主に対して、この買い付けに応じるよう推奨しているほか、合わせて30%余りの株式を保有する複数のアクティビストファンドいわゆる物言う株主が、すでに買い付けに応じたとしている。一方のベインキャピタルは、近くTOBを開始する意向を明らかにしているが、買い付け価格はKKRを7%ほど上回る1株当たり9450円を提示していて、会社の創業者の賛同を得ているとしている。TOB期間の延長で、2つの投資ファンドによる争奪戦はますます激しくなる見通しで、株主がどう判断するのか注目される。