最低賃金は2000年には659円だったが、2023年には1004円に、ここ数年は上昇率が大きく見える。ただ労働者が実際に受け取った給与である名目賃金から消費者物価指数に基づく物価変動の影響を差し引いて算出した実質賃金を見ると、26カ月連続でマイナスとなり比較が可能な1991年以降、その期間は最長を更新している。さらに内閣府の2023年度の日本経済レポートによると海外と比べて日本の最低賃金は圧倒的に低くなっていて、今後はどのように上昇させていくのかが課題。またきのうの審議会で経営者側からは一定の引き上げに理解を示しつつ、中小企業を圧迫するコストが増加する一方で小規模な企業ほど価格転嫁ができず賃上げ原資の確保が困難な状況だと配慮を求める声も出ていた。