北朝鮮の朝鮮中央通信は、金正恩総書記がきのう、専用列車で中国に向けて出発したと伝えた。きょう、北京に到着するとみられる。金総書記の初めての多国間外交で、出発を公開したのも異例と言える。金総書記には、チェ・ソニ外相など、朝鮮労働党や政府の幹部が同行しているとしている。金総書記を乗せた専用列車は、鴨緑江にかかる鉄橋を通って中国入りした。鉄橋周辺では、厳重な警戒態勢がとられた。きのう夕方から、鉄橋周辺にとめてあった車はすべて移動させられ、川沿いにアクセスできる主な道路には警官が配備された。丹東駅には、武装警官も投入された。鉄橋を中心に、複数の哨戒艇が巡回にあたった。鉄橋を照らす照明は、消灯時間前に消された。いずれも、金総書記の動線を露出させないための措置とみられる。金総書記は明日、習近平国家主席、プーチン大統領と並んで、日本との戦争勝利80年を記念する軍事パレードに出席する予定。その前後に、中国やロシア首脳と会談する可能性もある。