イタリアで行われたG7(主要7か国)による首脳会議は、北朝鮮によるロシアへの弾道ミサイルの輸出など、軍事協力の拡大を強い言葉で非難するなどとした首脳声明を採択した。岸田総理大臣は中国とロシアは蜜月関係にあり、更に北朝鮮とも連携を深めていることも懸念し、「ヨーロッパとアジアの安全保障は結びついていて一体だ」と訴えた。首脳声明ではウクライナ侵攻を続けるロシアへの中国の支援に対し深刻な懸念を表明した。また、北朝鮮によるロシアへの弾道ミサイルの輸出やウクライナへの使用は安保理決議に違反し、「可能な限り最も強い言葉で非難する」とした。そのうえでロシアの凍結された資産の利益を活用し、年末までにウクライナに対する500億ドル、約7兆8000億円規模の基金を立ち上げることも盛り込んだ。一方、中国が電気自動車などを安い値段で過剰に輸出している問題について、「市場をゆがめ有害だ」と指摘するなど懸念を表明した。