来週就任となるトランプ次期大統領はメキシコに対し25%の関税をかけるとか、メキシコ湾をアメリカ湾に変更すべきと主張するなどメキシコに圧力をかけている。メキシコの正式名称はメキシコ合衆国で人口は日本とほぼ同じ1億3000万人だが面積は日本の約5倍。アメリカとメキシコは3000キロ以上に及ぶ国境で接している。かつては両国の間で戦争も起きていた。19世紀前半、アメリカの領土は今よりも狭く、テキサスもカリフォルニアもメキシコ領だった。当時アメリカ人をテキサスに入植させ、テキサスを独立させその後一方的に併合したという。これにメキシコが反発し、1846年、アメリカ・メキシコ戦争が勃発。戦争に敗れたメキシコは今のカリフォルニア州などをアメリカに割譲。こうした歴史的背景があることから京都外国語大学の教授はメキシコはアメリカに対し戦争で領土を奪われたことへの反米感情があるといい、一方良い暮らしができる憧れの国だと考える人もいて、国民感情は入り混じっている状況だという。両国の往来について、合法的な場合には国境の検問所を通過する必要がある。アメリカ人はパスポートのみだが、メキシコ人はパスポートとビザまたは国境通過カードが必要になる。現在、問題視されているのが不法移民や麻薬の流入。国境に接した街では麻薬密輸のため地下トンネルが存在するなど社会問題となっている。このような事態がトランプ氏の関税25%発言などにつながっているという。
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