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「京」 のテレビ露出情報

2007年、開発の先行きは依然として霧の中。400人ほどのチームを見渡す追永の方法は独特なものだった。あらゆる部署を回って議論を交わし書類なしで要点をつかんでいく。CPUをつなぐインターコネクト担当の安島は悩んでいた。ここまでさまざまな知見を取り入れながら磨き上げてきたアイデア「Tofu」。しかし追永はさらに上を要求してくる。アイデアを振り絞っては議論を交わしていたある日、突然追永が言った。「次の変更が最後だ」。次回安島が出すアイデアを追永は自らの責任で採用する。猛然と考えていた週末、安島は新婚の妻と買い物に出かけた。そのときCPUをつなぐ画期的なアイデアが湧いた。エスカレーターを上り下りするうち思いは確信に変わった。思わず妻の恵美にまくしたてた。安島のアイデアは12個のCPUを3次元的につなぎかたまりにする。そのかたまり同士をさらに3次元でつなぐ。名付けて「6次元」。どこかが渋滞してもデータが自由に迂回できる画期的なアイデアだった。説明を聞いた追永は瞬時にゴーサインを出した。
同じ頃、性能3倍、電力半減を目指すCPU開発部隊も奮闘を続けていた。最難関の回路を担当する吉田。設計案を固める期限が残り1か月に迫っても常識からジャンプするアイデアが打ち出せない。そんな吉田を見ていた先輩の浅川岳夫。かけた言葉はひと言「できるよ」だった。先輩たちもこの重圧を超えてきた。そう自分を奮い立たせた。吉田にある回路のアイデアが降ってきたのは自宅でまどろんでいた夜。その回路を付け足すと計算データを記憶装置から圧倒的に効率よく取り出せる。そうなれば計算速度は跳ね上がり消費電力は下げられる。常識破りのアイデアだった。翌朝、興奮してチームに伝えると現場は沸き立った。開発から3年、ついにスパコンの頭脳が完成。2010年9月設置開始。直前には政府の事業仕分けの対象にも挙がったが開発の継続が認められた。宮城・栗原のケーブル工場は東日本大震災に見舞われた。それでも2週間で出荷を再開し納期どおりに仕上げてくれた。世界最速、1秒間に1京回の計算を目指すマシンは「京」と名付けられた。2011年6月7日、途中段階での性能テスト。結果は1秒間に8000兆回でいきなり世界記録を更新。そしてフルスペックで挑んだ2011年10月8日、「京」は29時間以上止まらずに方程式を解き終えた。目標の1秒に1京回を達成。米国、中国をぶっちぎりで上回るスピードをたたき出した。安島にはうれしいことがあった。追永が独特の言い方で褒めてくれたという。学会発表に2人は仲良く出席。激しい議論を交わした2人はそろって笑顔を見せた。常識破りの回路を生み出した吉田。400人のメンバーは世界一達成に歓声を上げた。の中で後輩にバトンを渡し終えた追永は最後列で控えめなガッツポーズを作っていた。

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年6月15日放送 19:30 - 20:15 NHK総合
新プロジェクトX〜挑戦者たち〜(オープニング)
自動運転や豪雨予測も現実となりつつある。新時代の技術を可能にしているのはスーパーコンピューター。30年前、不況に陥った日本はスーパーコンピューターの開発競争でも凋落していった。このまま沈むわけにはいかないと、世界一奪還に挑む国家プロジェクトが始動した。

2024年2月5日放送 10:25 - 13:55 TBS
ひるおび!プチトピ
日本の2番めに大集合した「No.2サミット」について。蓮舫参院議員の「2位じゃダメなんでしょうか」と言う発言は2009年の民主党政権による事業仕分けの際の発言だった。世界一の性能を目指したスーパーコンピューター「京」の開発計画での一言だという。2月2日に開催された日本No.2サミットでは全国各地の様々な2番目が集結。日本一広い湖は琵琶湖だが2番目に広いのは霞[…続きを読む]

2024年2月2日放送 15:49 - 19:00 TBS
Nスタ気になる!3コマニュース
全国各地のNo.2が集結してピーアールする「日本No.2サミット」が、今日2月2日午後2時2分に開催された。サミットの狙いは1位ではない悔しさを共有することで、今までにない切り口で交流と親善を目指している。名取会長は「1位の存在感で隠れている2位なりの知られざる魅力を発信していきたい」という。日本で1番高い山は富士山だが、2番目に高い山は北岳。日本で1番広い[…続きを読む]

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