現在、患者に移植されているiPS細胞のほとんどは本人ではないドナーの細胞から作られたものが使われている。ただこの場合、自分の細胞ではないのでどうしても拒絶反応が起こってしまう可能性が拭えない。そして、もし自分の細胞を作ろうとするとiPS細胞を作るときには半年の期間と5000万円のコストがこれまではかかってしまっていたという。この2つの壁を同時に解消しうるのが、現在開発中だという自動培養装置を使った「my iPSプロジェクト」。山中教授は「5年前の技術では1人のiPS細胞を作るのに半年くらいの時間と5000万円くらいのお金がかかってしまったが、今は100万円くらいで1か月程度で一人一人の患者のご自身のiPS細胞を作ろうというプロジェクトがかなり完成に近づいている。」とコメントした。また、「大切なのは透明性高く、私たちが行っている研究活動を一般の方、患者に正確に且つ分かりやすく伝えること」とコメントした。