第一生命(DLI NORTH AMERICA)・松谷拓弥の解説。24日の株式相場は3指数とも上昇している。前日はAIの進展をめぐる不透明感や新たな一律関税を背景に下落した。本日はテック株主導で反発している。AIの影響をめぐり新興調査会社・シトリニリサーチのリポート「2028年 世界知能危機」が話題となっている。AIによるリスクが現実になった場合の2028年の世界の姿を仮説とした描いたもの。ホワイトカラーの仕事がAIに奪われて失業率が10%超となり株式相場は約4割が下落するとの悲観的な内容。これが23日の相場を下押しした。AIにより企業は人件費を削減できる一方、雇用が減ることで消費が弱まるため結果的に企業業績が落ち込み、住宅ローンやクレジット市場にも影響が波及するというシナリオが描かれている。個別の企業名をあげながらソフトウエアや決済など幅広い業界が影響を受けるとされている。このシナリオではホワイトカラーの急速な解雇が引き金となり負のサイクルが始まる前提となっている。実際に企業がそれほどの人員削減に動くかは不透明。少なくとも2年後にここまでの悪影響が広がるとは思えず各社のアナリストも比較的冷静な見方が多い。ただ、完全には否定しきれない。
