青森県出身の女子相撲選手・今日和さん。今さんは今年4月からJICAの青年海外協力隊員としてアルゼンチンに派遣されている。女性の相撲指導員が派遣されるのは初めて。現地では男女両方の代表チームの指導を任されている。当初の募集は男性の指導員だったが今さんが自ら連盟に掛け合い認めてもらった。今さんは小学1年生から相撲を始めた。高校時代には世界ジュニア選手権で2連覇。その後女子相撲の選手として初めて実業団に所属し、これまでに世界選手権で3度準優勝を果たした。競技に取り組む傍ら今年もう一つの目標だったという海外での指導者の道を歩み始めた。今さんが得意としてきたのは強靭な足腰を生かした押し相撲。アルゼンチンの選手にも稽古でいかに立ち会いで先手を取るかの技術とメンタルを集中的に指導している。指導者として初めての目標となったのが6月の南米大会で格上の強豪ブラジルに勝つこと。大会当日、今さんは審判を任され教え子たちの戦いを審判として見守る事になった。結果は男女いずれもブラジルが優勝。アルゼンチンは2位。大会翌日に今さんは選手たちを勇気づけようとみんなの前で「ここでみんなと一緒に強くなって世界一になりたいと思うし、相撲をオリンピック競技にしていきたいと思っています。」などと自らの夢の話しをした。今さんは今後も現役の選手として相撲に打ち込みながら相撲の裾野の拡大に取り組んでいく。