- 出演者
- 栗原望 油井秀樹 酒井美帆
13日、ペンシルベニア州の演説のさなか、トランプ氏は右耳から血を流しながらその場を後にした。事件から2日の15日の共和党大会で過半数の票数を獲得し、トランプ氏は共和党の大統領候補に選ばれた。
オープニング映像が流れ、酒井美帆キャスターらが挨拶した。
ウィスコンシン州から中継。バンス氏を副大統領に指名したことについて小田島記者は「バンス氏の主張がアメリカ第一主義を掲げるトランプ氏の主張に極めて近いことが理由の一つ。移民対策強化や追加関税の導入などトランプ氏自ら政策を進める上で忠誠心があり最善のパートナーと判断した。特に製造業の労働者を守り抜くというのがバンス氏の最も重視する政治姿勢で勝敗を分ける激戦区ペンシルベニア州などは製造業が盛んな地域で労働者層を取り込める思惑もある」などと話した。39歳という若さもあり年齢の理由から身内から撤退論が出るバイデン氏陣営との違いを鮮明にして若い世代にアピールも可能になると思われるということ。
党大会初日には政策綱領も採択された。アメリカ第一主義を掲げるトランプ氏の経済政策については「産業、製造業、インフラ、労働者のための党という原点に立ち戻らなければならない」。米国第一主義のもと、規制の撤廃や減税、技術革新を推進することで全ての米国人に経済的な繁栄と機会を取り戻す。」としている。通商政策は「米国第一主義のもと外国から輸入される製品に一律で関税をかけることで貿易赤字の拡大を是正」。トランプ政権バイデン政権で米国通商代表部の元交渉官デビッド・ボーリング氏は「トランプ氏は関税が大好で、関税はトランプ氏の遺伝子の一部のようなもの」とし「国内労働者を守る観点から日本を含む同盟国に対しても厳しい姿勢で臨むことになる」との見方を示した。また外交・安全保障はバイデン政権を弱腰外交と批判、「力によって平和を取り戻す」として軍の再建や同盟関係の強化、中国との対抗などに取り組むとしている。ロシアのウクライナ侵攻を念頭に同盟国が共通の防衛に投資する義務を確実に果たすことやヨーロッパに平和を取り戻すことで同盟関係を強化していくとしている。
今後のアメリカの政策について、通商政策では、アメリカ国内の労働者の保護を最優先し、関税を武器に交渉を進めようという姿勢を明確に示すのは確実だという。トランプ氏は、貿易赤字を嫌っていて、共和党綱領でも、外国から輸入される製品に一律で関税をかけることで是正するとしている。日本も、主力の自動車産業などを中心に、アメリカへの輸出に影響が出ることになる。アメリカが保護主義的政策を強めれば、貿易量の減少を通じて、世界の経済成長を鈍化させる可能性も指摘されている。小田島は、外交政策においても、バイデン政権から大きく転換し、国際機関や国際的な枠組みをあまり重視せず、2国間関係に重きを置く政策に戻ることになりそうだなどとした。
AIを政治に導入する動き。今月総選挙が行われた英国ではAIで政策を立案すると訴える候補者が登場。米国の市長選挙にはAIが市長になるべきと訴える候補者まで現れ、波紋を呼んでいる。英国の総選挙で無所属で立候補した実業家・スティーブ・エンダコットさんはAIを使って政策を立案するAIスティーブとして立候補。基本的な政策をあらかじめ入力し、有権者の意見、質問を取り込んで対応する政策を提案。地元の有権者の採点で一定以上の評価を得たものだけを議会に提案するとした。市民の反応はさまざま。投票の結果、当選者が3万票近くを獲得した選挙区でAIスティーブは179票。候補者8人のうち最下位に終わった。エンダコットさんは政治のあり方に一石を投じたと前向き。
米国ではAIそのものを市長にしようという動きまで出てきた。ワイオミング州の図書館で働くビクター・ミラーさん。市に情報公開を請求する中で、市のルールが担当者によって恣意的に運用されているのではないかと疑問を抱き、AIであれば公平な判断ができるはずと考えた。市長選挙にAIの立候補を申請。全ての判断は生成AIが行い、自身は意思決定に関わらないと主張。AIのほうが党利党略に左右されることなく最適な解決策を導き出せると考えている。別の候補者はAIに政治を任せるなどあってはいけないと批判。当局はAIとしての立候補こそ認めなかったものの、ミラーさんの名前での立候補を認めた。生成AIの開発会社が政治キャンペーンへの利用は規約違反としてミラーさんの利用を停止。ミラーさんは他のAIを活用できないか模索している。専門家はAIが政策の立案や意思決定に関わる場合、判断の根拠となるデータが不透明なことが問題と指摘。
国際大学・山口真一准教授をスタジオに迎える。AIを政治に導入する動きは何処まで可能か。政治の役割としては意見集約、課題の分析)、利害の調整、意思決定、合意形成があり、その中で意見集約や課題分析はAIが得意な分野。現在すでにAIが活用されている。一方、利害の調整など3分野はAIが不得意とする分野だとし、人間が今後も行うとされているもの。ところが、生成AIがこの状況を大きく変え、利害の調整などもAIがかなりできるようになってきたという。AIが人間より優れている点として、人間が政治的な判断をする際には価値観や関係性、金銭の授受などが影響し偏った意思決定をすることがあるが、AIにはそのようなことがないため、客観的判断がされるとの指摘もある。政治にAIを導入することのリスクとして“透明性の欠如”“差別の固定化”“多様性失われる”をあげた。守るべき一線は「人間中心で考えてあくまでもAIがプログラムという事を忘れてはならない。もう一つは使う人間の専門性を高める」べきと専門家は指摘した。
ペンシルベニア州で開催されたのは世界最大規模の着ぐるみの祭典。みんなモフモフの装い。世界中から1万7千人という記録的な数の参加者がやって来た。中には何十万円もかけてコスチュームを用意した人もいるという。
ロンドンにあるバッキンガム宮殿。祝賀行事の際に王室メンバーが姿を見せるバルコニーのある東棟が初めて一般公開された。チャールズ国王の新しい肖像画も見ることが出来る。バルコニーに出ることはできない。
青森県出身の女子相撲選手・今日和さん。今さんは今年4月からJICAの青年海外協力隊員としてアルゼンチンに派遣されている。女性の相撲指導員が派遣されるのは初めて。現地では男女両方の代表チームの指導を任されている。当初の募集は男性の指導員だったが今さんが自ら連盟に掛け合い認めてもらった。今さんは小学1年生から相撲を始めた。高校時代には世界ジュニア選手権で2連覇。その後女子相撲の選手として初めて実業団に所属し、これまでに世界選手権で3度準優勝を果たした。競技に取り組む傍ら今年もう一つの目標だったという海外での指導者の道を歩み始めた。今さんが得意としてきたのは強靭な足腰を生かした押し相撲。アルゼンチンの選手にも稽古でいかに立ち会いで先手を取るかの技術とメンタルを集中的に指導している。指導者として初めての目標となったのが6月の南米大会で格上の強豪ブラジルに勝つこと。大会当日、今さんは審判を任され教え子たちの戦いを審判として見守る事になった。結果は男女いずれもブラジルが優勝。アルゼンチンは2位。大会翌日に今さんは選手たちを勇気づけようとみんなの前で「ここでみんなと一緒に強くなって世界一になりたいと思うし、相撲をオリンピック競技にしていきたいと思っています。」などと自らの夢の話しをした。今さんは今後も現役の選手として相撲に打ち込みながら相撲の裾野の拡大に取り組んでいく。
インドのモディ首相は、旧ツイッターのXでみずからのフォロワーが1億に達したことを明らかにした。地元メディアは、モディ首相が現役の首脳の中では世界で最も多いフォロワー数となっていると伝えている。
株と為替の値動き。
明日の国際報道の予告。「トランプ氏と距離おく共和党員たち」などのニュースを放送する。
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出演者がエンディングの挨拶を行った。
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