今年5人に1人が75歳以上の後期高齢者になるとされ、介護の環境整備がより大きな課題となっている。介護老人保健施設で開かれた音楽イベントはDJ歴17年の大滝亮輔さんが企画した。大滝さんの仕事は介護福祉士。20歳で介護の仕事に就き、現在は静岡市の施設で働いている。需要が高まる介護業界だが、世間のイメージはよいものではない。介護職の経験がない人に働くことをためらう理由を聞くと「体力的にきつい」「精神的にきつい」といったイメージがあると多くの人が回答。DJとして全国のイベントで観客を盛り上げてきた大滝さんが得意のパフォーマンスで介護業界を変えようと去年から始めたのがロマンディスコ。大滝さんの強い味方は、ヒップホップグループRIP SLYMEの元メンバー・SUさん。5回目を迎えたロマンディスコを初回から一緒にやってきた。若者に人気のダンスを分かりやすく伝え、エクササイズとして取り入れる。参加した約60人の高齢者は曲に合わせて合いの手を入れるなどしてノリノリだった。大滝さんは「職場で話し合ってよい環境づくりができたら、もっとかこいい業界になっていくのでは」と語った。