朝霞駐屯地の一室には即応予備自衛官が集まっていた。自衛隊未経験者でも筆記や体力検査を通過すれば非常勤の自衛官になれる。即応予備自衛官は年間30日間の訓練に参加することで約50万円の給料がもらえる。訓練の内容は災害現場を想定し水が入ったタンクを抱えて全力疾走したりする。本物の銃を持って走る訓練もある。梅川博輝3曹は普段はIT企業で働くサラリーマンをしている。大学卒業後に陸上自衛隊に入隊したが14年前に家庭の事情で退職を余儀なくされた。家族などを守りたいと10年前に即応予備自衛官として復帰した。災害現場への派遣に備えて止血などの応急手当ても出来るようにしておかなければならない。梅川さんは有給休暇をとって訓練に参加していた。中には会社の協力が得られず訓練に参加できない隊員もいるとのこと。約30キロの荷物を背負って16キロ先の目的に4時間かけて進行する訓練もある。