厳しい業界にあえて飛び込もうとする若者たちがいる。石川県七尾市にある、能登で唯一の看護専門学校。全国の看護学校の入学者数は、2018年をピークに大きく減少。七尾看護専門学校も例外ではない。去年の元日に起きた能登半島地震では校舎も被害を受けた。震災後は入学希望者がかつての半分以下に激減した。このままでは看護師の卵すら足りなくなってしまう。そんな中、目標に向かって励む生徒たち。自主勉強をしていたのは輪島市出身の大積紅愛さん。震災前に入学した大積さんたち3年生は33人、国家試験を間近に控えている。試験に合格すれは6割以上が能登の病院に就職する予定。年1回の国家試験、落ちれば来年まで待たなければならない。
七尾市から北に約60キロ離れた輪島市、地震の被害が大きかったこの地域では未だに爪痕が色濃く残っていた。そんな場所で以前のように営業を続ける店がある、ここは大積さんのお父さんが営む理容室。看護師になるため七尾市で一人暮らしをする紅愛さん、時間を縫って会いに来るという。お父さんの健康を気遣う紅愛さん、一方でお父さんも娘のことを心配していた。約2万2000人いた輪島市の人口は、震災後2万人を切った。近所の袖ヶ浜海水浴場は、紅愛さんが幼い頃からよく遊んだ思い出の場所。
七尾看護専門学校の3年生には6人の男子がいる、その1人佐竹龍星さんはこのクラスの委員長。この日の午前中は、試験前最後の自習時間。佐竹さんは、躓きやすい問題を自らまとめクラスメイトに教える。七尾看護専門学校の去年の国家資格合格率は87.1%、震災の影響を受け全国平均を下回った。だからこそ、今年は全員合格が学校を挙げての悲願だった。さらに佐竹さんには目指すものがあった。災害現場に出向き活動する、災害看護師。能登半島地震の際もいち早く現地に来て、被災者を医療の面から支えてくれた。目標が出来てから一層勉強に身が入るようになったと佐竹さんは言う。
2月15日、国家試験前日。金沢のホテルに前乗りした生徒たちは、それぞれ遅くまで勉強していた。志願者が減っている看護師だが、大積さんにも頑張れる理由がある。最後の追い込みは夜遅くまで続いた。翌日、試験会場まではクラス全員で移動する。国家試験は全国43か所の会場で一斉に行われる。到着するとクラス委員長の佐竹さんが、前に出てクラス全員を鼓舞した。いよいよ運命の時、試験は5時間あまりの長丁場。
七尾市から北に約60キロ離れた輪島市、地震の被害が大きかったこの地域では未だに爪痕が色濃く残っていた。そんな場所で以前のように営業を続ける店がある、ここは大積さんのお父さんが営む理容室。看護師になるため七尾市で一人暮らしをする紅愛さん、時間を縫って会いに来るという。お父さんの健康を気遣う紅愛さん、一方でお父さんも娘のことを心配していた。約2万2000人いた輪島市の人口は、震災後2万人を切った。近所の袖ヶ浜海水浴場は、紅愛さんが幼い頃からよく遊んだ思い出の場所。
七尾看護専門学校の3年生には6人の男子がいる、その1人佐竹龍星さんはこのクラスの委員長。この日の午前中は、試験前最後の自習時間。佐竹さんは、躓きやすい問題を自らまとめクラスメイトに教える。七尾看護専門学校の去年の国家資格合格率は87.1%、震災の影響を受け全国平均を下回った。だからこそ、今年は全員合格が学校を挙げての悲願だった。さらに佐竹さんには目指すものがあった。災害現場に出向き活動する、災害看護師。能登半島地震の際もいち早く現地に来て、被災者を医療の面から支えてくれた。目標が出来てから一層勉強に身が入るようになったと佐竹さんは言う。
2月15日、国家試験前日。金沢のホテルに前乗りした生徒たちは、それぞれ遅くまで勉強していた。志願者が減っている看護師だが、大積さんにも頑張れる理由がある。最後の追い込みは夜遅くまで続いた。翌日、試験会場まではクラス全員で移動する。国家試験は全国43か所の会場で一斉に行われる。到着するとクラス委員長の佐竹さんが、前に出てクラス全員を鼓舞した。いよいよ運命の時、試験は5時間あまりの長丁場。