2021年7月26日、東京五輪から新競技となった卓球混合ダブルスの決勝戦が行われた。水谷がペアを組んだのは当時日本人世界ランクトップの伊藤美誠。決勝戦の相手は前回大会シングル金メダルの最強中国ペア。ルールは1ゲーム11ポイント先取の7ゲームマッチ。4ゲーム先取したペアが金メダルとなる。試合開始早々から伊藤の不調もあり、中国に圧倒され2ゲームを先取された日本。水谷は幼い頃から知る伊藤を信じひたすら粘った。第3ゲームからは伊藤が調子を取り戻し流れは徐々に日本に。水谷は攻めに転じてギアチェンジし流れを一気にたぐりよせ、中国から2ゲームを取り返して第5ゲームへ。中国ペアはバックサイドをしきりに攻めていたが、必ずどこかで逆をついてくると考えた水谷。ここぞという時にフォアをつかれた水谷はあえてストレートで返して、戻ったボールを伊藤がスマッシュした。そうして第5ゲームを取り、メダルまであと1ゲームとなったが第6ゲームは中国が取り返した。そして運命の最終ゲームを迎える。