炊飯器・電子レンジは捨てられた。母は家にいないことが多くなった。鍋で炊いた米は覚めると固くなり温めることもできない。さらに健康のためサプリ・プロテインを飲むよう言われた。佐々木さんは友達を呼びたくなかった。辛いのは体調が悪いとき、サプリを渡された。突然おかしくなった母。自分の目で見たイベントでつながった。母は幸せとは言えない環境で育った。父は働かず母は家を出たという。20歳のときに友人の彼氏からマルチ商法に勧誘された。説明を聞くと簡単に金を稼げるという。勧誘がうまくいかず、このときはのめり込まなかった。その後、結婚し30歳のときに長男を出産、翌年に弟が生まれた。だが佐々木さんが1歳のときに離婚。その時から子どもが全てになった。体を壊し満足な収入を得られなくなった。生活保護を受けながら内職をして生活史ていた。イベントの1年前、高校・大学まで厳しいとネットワークビジネスというマルチ商法を思い出した。マルチ商法について調べるとSNSには成功者たちがたくさんいた。そこで成功者にDMを送るとホームパーティーに誘われた。金持ちの余裕を感じ圧倒された。マルチのセミナーへ行き夢は膨らんだ。ビジネスとして稼ぐには毎月、最低でも2~3人をセミナーなどへ連れていき金を使ってもらう必要があった。知人・友人への声掛けは毎日行うも上手くいかなかった。それでもセミナーへ行くと励まされ会員になってもらうためご飯をごちそうしたりチラシ配りをした。店を経営している人に会員になってもらおうとしたが一つもうまくいかなかった。それでも成功者になるにはマルチ商法しかないと思い込んでいた。それが子どもたちを幸せにすると。違うマルチ商法の会社にも手を出し成功を夢見た。言われるがまま購入した商品が家を埋め尽くした。全ては子どもたちのため。だが子どもにとって母との時間を奪い母の味を奪い辛い思いをさせるものでしかなかった。佐々木さんが高校生になるころには毎日、言い合いになった。この頃、母は借金をしてまで商品を買っていた。
