発達しながら北上を続ける台風10号。気象庁は厳重な警戒を呼びかけている。特に厳重な警戒が必要な要素の一つが風。台風の接近に伴って、次第に風が強まる見込み。あす、予想される最大風速は奄美地方で30メートル、九州南部で20メートル。走行中のトラックが横転するような猛烈な風。あさっての最大風速は、九州南部と奄美地方で45メートルと、一部の住宅が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹くほか、九州北部で30メートル、四国で23メートルなどと予想されている。また気象庁は、台風を動かす周辺の風が弱いためだとして、進路の予想が難しくなっているとしている。
台風10号。鹿児島県種子島の港では、雨の中、船を固定するなど対策が進められていた。去年、台風による大雨で大きな被害が出た鳥取市佐治町の市の施設に運び込まれたのは、マットや飲み物など備蓄品。長野市のりんご畑では、台風で実が落ちるのを防ごうと、早めの収穫が行われていた。能登半島地震の被災地では輪島塗のおわんなどを災害ボランティアが被災した旅館から運び出していた。
台風10号。各新幹線で計画運休を含む運休が発生する可能性がある。山陽新幹線が29日から30日にかけて、東海道新幹線が29日から31日にかけて、全線もしくは一部の区間で、計画運休や長時間にわたる遅れが生じる可能性があるとしている。また九州新幹線は、あすから運行に影響が出るおそれがあるほか、あさって以降は計画運休などを実施する可能性があるとしている。日本航空はあすとあさって、鹿児島空港や奄美空港を発着する便を中心に116便が欠航する。全日空はあさってから30日にかけて、西日本の空港を発着する便に運航への影響が懸念されるとしている。スカイマーク、スターフライヤー、スプリング・ジャパンは29日にかけて、影響が出る可能性。