農家の齋藤さんは、生き物に配慮した米作りでトキの食を支えてきた。佐渡でトキは500羽にまで増えたが、放たれた頃の慣れない野生の暮らしは楽ではなかった。そんな中でトキを支えてきたのが田んぼの恵みだった。齋藤さんたちは農薬を大幅に減らし、こうした田んぼが増えるきっかけを作った。田んぼは雑草で溢れかえり、20年以上試行錯誤を続けた。やがて多くの農家が賛同し、豊かな田んぼは島中に広がった。トキを支える田んぼでは、一般的な田んぼの倍以上とも言われる生き物が暮らしている。齋藤さんは田んぼに水路を作り、田んぼを乾かす際にトキの糧となる生き物が集う避難場所を作った。
