総理大臣指名選挙を前に、不透明さを増す政局。そのきっかけは、自公連立政権が四半世紀に渡る歴史に幕を下ろしたこと。連立合意の条件として企業・団体献金への規制強化などを求めていた公明党だったが、両者の溝が埋まることはなかった。始まりは1999年、小渕恵三内閣のもと自民党、自由党、公明党で連立政権がスタートした。公明党は一貫してクリーンな政治を掲げてきたが、裏金問題のあおりを受け去年と今年の国政選挙で大敗を喫した。衆院選では当時就任間もない石井代表も落選し、辞任する事態となった。関東の公明党所属県議からは「支援者の中には公明党が連立にいながらなぜ自民党を正せないのか、その力のなさに愛想を尽かしている人もいるんじゃないか」との声も聞かれた。専門家は交渉決裂の決定打に、ある人物の存在があったと指摘する。中央大学の中北浩爾教授は「麻生さんの公明党嫌いは筋金入り。その麻生さんが一強のような形で自民党に君臨している状態は、公明党に危機感を抱かせるには十分な状況」などと語った。麻生氏は過去に、防衛費増額などに反対した公明党に対し「公明党が“がん”だった」などと発言していた。自民党の地方県連では、連立解消を受けて危機感を募らせていた。
