政府の備蓄米は先週初回の入札が終わり、対象となった15万トンのうち14万トン余りが落札され業者に備蓄米を引き渡す作業がきょうから始まった。このうち埼玉県内にある倉庫では午前中、JA全農が落札した去年産のコシヒカリ12トンを受け取った。きょう引き渡された備蓄米は今後同じ県内にある工場で精米と袋詰めが行われるという。JA全農では落札した備蓄米について取り引きの実績がある卸売業者に販売することにしている。この際、消費者や流通に混乱が生じないようにするため卸売業者に対して店頭で販売する際には「備蓄米」と表記しないよう要請している。実際にスーパーなどの店頭に並ぶのは来週以降になる見通しで、備蓄米の放出によって高騰が続く米の価格がどのように変化するかが焦点になっている。こうした中、江藤農林水産大臣は会見で近く予定している2回目の備蓄米の放出も含めて流通や価格が安定することに期待を示した。江藤農林水産大臣は、今週中には追加7万トンを放出する発表をする予定、それによって需給が安定し流通が正常化して落ち着きを取り戻すことを期待していると話した。