米国の自動車産業の中心地、ミシガン州。メキシコなど生産量の安い地域に拠点を移すことで多くの向上が閉鎖され雇用も失われた。30年以上大手自動車メーカーで働いてきたブライアン・パネベッカーさんはトランプ氏を支持する独自の労働者団体を立ち上げた。ハリス氏を支持しない理由にあげたのが“EV支援策”、気候変動対策を掲げ購入者への多額の税制優遇、排ガス規制によりEVの普及を推し進めるバイデン氏・ハリス氏の政権だが、部品が少ないため雇用が奪われると労働者は懸念している。パネベッカーさんの訴えは労働者の間で広がり、トランプ氏を支持する団体のメンバーはいまでは2000人近くに上っているという。その一人であるクリス・ビターレさんは、30年にわたり大手メーカーの技術部門で働いてきたが、技術面の課題を抱えるEVを政府が無理に普及させるべきではないとバイデン政権の政策に懸念を抱いており、ビジネスマンのトランプ氏が製造業を深く理解していると考えている。一方、ハリス氏は民主党が支持基盤としてきた労働組合を重視する姿勢を強調し雇用を守ると訴えている。労働組合を巡ってはバイデン大統領が自ら“史上最も組合を大切にする大統領”と訴え、UAWのストライキにも参加し大幅な賃上げが実現した。ハリス氏はバイデン市の政策を踏襲、UAWもハリス氏への支持を正式表明している。