琉球史研究家・賀数仁然さんと取材。八重瀬町へ。「唐人そば」を紹介。沖縄のそばの始まりは明治時代。当時中国で食べられていたしょうゆ味の麺がルーツといわれている。県内の食品会社が調査した明治、大正ごろの「沖縄そばに関する調査報告書」には、職人たちが腕を競った記録が記されていた。1944年10月10日の大規模な空襲、地上戦が沖縄を襲った。那覇の9割が焼かれ、そば屋もすべてなくなった。今に残る沖縄そばを復活させたのは、戦禍を生き抜いた女性たち。戦後、女性たちは稼ぎを得るため食堂を開いた。米国軍からの配給で手に入れた小麦粉を使い、それぞれの家庭のだしで作ったのが“そば”だった。戦後すぐに開業したさくら屋。さくら屋店主・新里ツルさんのそばが母の味として多くの人に愛された。