アメリカのマザーロード、母なる道と呼ばれる「ルート66」。開通から100周年を迎える今年は様々な記念イベントが続く中で、オクラホマ州オクラホマシティーでは記録映画の上映会とシンポジウムが行われた。ルート66協会のバスビー事務局長は「人々はより良い生活を求めて西へ旅立ち、その精神は受け継がれ今も人々は旅を続けている」などと語った。オクラホマ州は石油産業で栄えてきたことでも知られ今も産油量は全米6位を誇り、街の中心部にはエネルギー企業の高層タワーがそびえる。しかし再生可能エネルギーの優遇税制をきっかけに風力発電が増え始め、発電量は全米第3位と州内の電力の4割を担う先進地となっている。時には住民を悩ませてきた強風が恩恵をもたらし、人工も1割以上増加。ウェザーフォード市のブラウン市長は「電力会社の従業員も引っ越してきて、学校や市に金を支払ってくれた。その資金で新たな事業も出来た」などと語った。しかしトランプ大統領は気候変動を「世界史上最大の詐欺」とまで主張し、風力発電事業に関する許可や更新などの手続きを一時停止するよう連邦政府に命じるなどしている。これには共和党のオクラホマ州知事が異議を唱えるなど、州内ではとまどいの声も上がっている。エネルギー関係のシンクタンクは、「オクラホマ州では再生可能エネルギーなどへの投資が抑えられ、4年後に1万4,000人の雇用が失われるおそれがある」と予測している。ブラウン市長は「トランプ大統領が来たら、風車を見て『地域社会にとって良いものなら全米にとっても良い』と思ってくれるだろう」などと語った。ルート66を愛する人たちは、意見が異なる人々が暮らす街をつないできた歴史的な道が体現してきた精神を思い出してほしいと願っている。
