全国にある書店の数は10年前に比べて3分の2になるなど減少傾向が続いている。その中で、島根県出雲市で100年以上続く町の本屋で、一番手前に大きく設けられているのは絵本コーナー。小村優衣は一家で切り盛りするこの本屋で、3年前からたくさんの本からその人にピッタリの絵本を選ぶ選書のサービスを始めた。短期大を卒業後保育士として働いていた小村は、読み聞かせの時に幼少期母に読んでもらった本を10数年ぶりに手に取り、絵本に思い出が乗ることを知った。サービスをきっかけに店に通うようになった親子は、3歳の誕生日を迎える子供に誕生日ケーキの本を提案した。市内で開かれたイベントにたくさんの絵本を持ち寄った小村の姿が。普段書店に立ち寄らない人にも気軽に本に触れてもらうのが狙い。小村はホームページからも選書の注文を受け付けているほかSNSの発信もしているという。