広島・東広島市にある生花店「R FLOWER」で、中西麻耶選手は1年ほど前から働き始めた。中西選手は走幅跳T64のアジア記録を持つパリパラリンピック日本代表で、2008年の北京大会から5大会連続出場を果たすレジェンドジャンパー。中西選手は以前はプロアスリートとして活躍していたが、去年10月プロ活動終了を発表した。中西選手は「なじめなかった」と話した。期待に応えようとすればするほど、本心とは真逆のイメージを世間から持たれた。落ち着いて競技に挑むためスポンサー支援を打ち切り、広島に移住。以前から親交があった生花店でアルバイトをしている。プロ活動を終了したことでコーチもいなくなったが、中西選手は生花店で練習パートナーに出会った。生花店の長女・山岡璃小さんは陸上の経験がないため、中西選手も焦らずに楽しくできているという。山岡さんが中西選手の走りを1本1本録画。その助走のテンポを聞いて、成功するジャンプかどうかを判断している。吹奏楽部だった山岡さんは、部活動で培ったリズム感を生かして中西選手をサポートしている。