「がん防災」という言葉を生み出したのは医師の押川勝太郎さんとなっている。YouTubeチャンネルも約10万人もの登録者がいて、毎週日曜日には3時間にわたりがんを巡る質問に答える様子も見られる。乳がんをわずらう女性に対してはがん細胞は突然変異を繰り返すことで治療がいつかは効かなくなる可能性があると話す様子を見せた。正しい情報を知ることが備えに繋がるとの考えがあるのだという。がんと働く応援団という団体もがん患者の支援のために動いていて、共同代表の吉田さんは人事部の経験を活かし、企業向けにがん防災マニュアルを手掛け、がんを患った従業員との向き合い方や人材を失わないための支援方法を提案している。がんと働く応援団はがんであると公表した社員に対しての向き合い方の研修も進めているが、がん患者との向き合い方を重視する背景には吉田さん自身が社員にがんになったと相談された時に引き止めずに患者が提出した退職届を受け取るなど誤った対応を取ってしまった事があるとしている。吉田さん自身も卵巣がんを患っていたが家族や仕事仲間に支えられて仕事に復帰した過去がある。吉田さんは生活のことや仕事のこと、日常生活の悩みが押し寄せてしまうので企業の中でがんの相談ができるようにすることは重要と提案している。