北海道教育大学岩見沢校・森田憲輝教授が、去年「学ぶ力が上がる」研究結果を発表した。20分間、心拍数130ほどのやや強めの運動をしたグループと、20分間安静にしていたグループに単語を覚える学習をしてもらい、4週間後、6週間後、8週間後に思い出しテストを行ったところ、運動をしたあとに単語を覚えたグループのほうが覚えている単語が多かった。森田教授らの研究チームは去年、海外のスポーツ医学誌に「大学生だけでなく、すべての世代に効果が期待できる」という論文を掲載した。医師・丸田佳奈は「脳内物質の出方が変わってくるんじゃないかっていうふうに推定されている」等とコメント。「音楽を聴きながらの勉強の効果」について北海道大学文学研究院・安達真由美教授は、「個人差はあるが“推し”のアーティストの楽曲を聴くことで気分が上がり、頭が冴えて集中力が高まる傾向がある」とコメントしている。ただし、音楽に慣れすぎると、音楽がないと記憶できない、思い出せなくなるなどの可能性もあるため、音楽がない環境での勉強にも慣れておく必要があるという。オススメ音楽は、文系(国語・社会など)はクラシック・ジャズなど歌詞がない曲。歌詞があると内容と歌詞が混ざり覚えにくい可能性も。理系(数学・理科など)は好きな曲でOK。メッセージ性のある歌詞でも影響されにくい。森田豊医師のオススメ勉強法は「昼寝」。15分~20分の昼寝をするのが◎。集中力を高め、学力向上にも。ある高校で約1か月半1日15分の昼寝タイムを設けたところ、勉強にやる気が出て、成績が向上したと答えた生徒が多数。学習場所をリビングやダイニングに。適度な雑音がある環境や生活音がある方が集中力が鍛えられ、親の目を意識することで緊張感があるなどのメリットも。さらに手術中の音楽がパフォーマンスを上げる。音のない場合に比べて70デシベル以上の音(高速道路走行中の自動車の音ぐらい)を聞いていた場合、外科医のパフォーマンスが上がったという研究結果がある。海外では医師の90%が手術中に音楽を流しているという報告があり、日本でも多くの手術室で音楽を流しているとのこと。50か国以上の外科医に聞いた「手術中に流す音楽で人気のジャンル」の1位は「ロック」。特に人気なのはQueenの「We Will Rock You」。