10月下旬、さいたま市にある角上魚類の美園本社。社長の柳下浩伸さん同席のもと、年末商戦に向けた恒例行事であるイクラの品評会が行われた。今年、国産のイクラは秋サケの歴史的な不漁を受け、価格は去年の1.5倍に高騰していた。そこで今回は、安い海外産のイクラも候補に加えられていた。しかし、柳下さんは角上魚類のプライドをかけ、国産のものを扱うことにした。できるだけ価格を抑えられるよう、バイヤーが北海道まで価格交渉に向かった。年末商戦に向けて買い付けたい量は17トン。最初に提示された額よりも10円ほど安い値段で交渉成立となった。