今回広島県・呉市に住む6年前に番組に明治時代の紙幣26点を鑑定依頼した飯川松義さんが持ち込んだのは日本銀行発足前の明治初期に発行された第十五国立銀行券10円札。この国立銀行は金貨を持っておらず不換紙幣しか作れなかった当時の明治政府が資本力のある民間銀行に紙幣発行権を与えた銀行のことで、第十五国立銀行はそのうちの一つ。ただこの紙幣が出回るやいなや多くの人が金貨と交換し始め、西南戦争の混乱もあったことで紙幣の発行元を統一させることで安定化を狙い、政府が日本銀行を設立したことで国立銀行発行の紙幣は世の中から姿を消した。