過去最多の9人が立候補した大混戦を制し、自民党の新総裁に選出された石破茂氏。1度目の投票でトップとなった高市氏との決戦投票では不利とみられていた議員票でも高市氏を上回り、逆転勝利を果たした。防災省の設置や地方創生などを訴えてきた石破氏。経済政策については”岸田路線の継承”を明言している。午後6時から行われた会見でも「岸田総裁が一生懸命努力をしてきたデフレからの脱却を確実のものにしていかなければならない。物価上昇を上回る賃金上昇を実現するために新しい資本主義にさらに加速度をつけていきたい。」などと述べた。石破氏の総裁就任について、経済3団体のトップは「色々な課題から逃げないというか正面から取り組む姿勢は従来から評価している。新総裁を一緒に展開していきたい。」などと述べた。また、経団連の十倉会長は「経済界との連携をより一層、密なものとし課題解決に取り組んでもらいたい。」とコメントを発表。経済同友会の新浪代表は「課題の解決にまい進されることを期待する」とした上で、「今回の総裁選は自民党への不信感の払拭にはつながらなかった」と指摘した。一方、円相場は日銀の利上げに反対する高市氏優勢という見方から、一時期1ドル146円台前半まで円安が進行。ところが、石破氏が新総裁に選ばれると一気に円高へと反転した。日経平均の先物は一時2000円以上急落するなど市場も石破新総裁の誕生にさっそく反応している。