展示物から個性が見える大学の博物館。各大学の貴重な資料などを一般公開している。海に関する研究を行っている東京海洋大学を取材した。東京海洋大学のマリンサイエンスミュージアムには、セミクジラの全身骨格、ペンギン、ホッキョクグマなど海の生き物の標本や剥製がたくさん展示されている。さらに漁業や食に関するものなど、展示品は約2000点。館長の茂木正人は「生物の多様性とか生態系といったものを理解するのに役立てれば良い」などと述べた。さらに登録有形文化財に登録されている全長41mの大きな帆船も見ることができる。全国187か所にある大学博物館のほぼ全てが無料で楽しむことができる。大学博物館ライター・大坪は「全国の都道府県に大学博物館がある。一般のいわゆる博物館と何ら変わりはない。むしろ最新研究の裏付けがあるのでより面白くなっている」などと述べた。今行くべきオススメの大学博物館を大坪が教える。御茶ノ水駅から徒歩5分の明治大学博物館の刑事部門には日本で唯一の展示物「ギロチン」を見ることができる。明治大学博物館学芸員・日比は「最初が法律の学校として始まっている」などと述べた。東京理科大学の数学体験館は、実際に触って体験ができる。マンホールがなぜ落ちないのかを解説する展示や、最小公倍数と最大公約数が求められる装置など、数学の世界が楽しめる展示が100点以上。しかも現役の学生が解説してくれる。一番人気の装置は4つの坂で球を転がす実験。サイクロイド曲線は神社の屋根の勾配などに使用され、雨水を素早く流している。数学体験館のテクニカルディレクター・山口は「数学に親しみを持ってもらえるんじゃないかな」などとコメントした。