長崎原爆資料館の展示を更新する計画をめぐり、意見が分かれている南京事件の記述のあり方について、長崎市は「多数の民間人や捕虜を殺害する南京事件を引き起こした」という説明で、日本の加害の歴史を伝える素案をまとめたことが、関係者への取材でわかった。長崎市は長崎原爆資料館の展示内容について、時代の変化に対応するため被爆者や専門家などで作る審議会で議論を行っていて、来年度に展示を更新する計画。このうち、日本の加害の歴史を伝える展示をめぐっては、現在「日中戦争と太平洋戦争」を解説するパネルの年表に、「南京占領 大虐殺事件おこる」という記述がされるなどしている。これについて審議会では「納得できる南京大虐殺の裏付けは何もない」という意見が出ている一方、「侵略戦争の加害のこともはっきり述べてほしい」という意見があがっていた。素案では、教科書で採用されている「南京事件」という表現や、その当時に「非戦闘員の殺害や略奪行為などがあったことは否定できない」とする外務省の見解などに準拠したという。この素案はあす開かれる審議会の小委員会で示される予定。
