湯木さんがほぼすべての財産を失って2年、転機が訪れた。船場吉兆時代から知り合いの不動産屋から、難波で閉店する寿司屋を知らないかと連絡を受けた。寿司を握っていたのは船場吉兆時代に湯木さんが通っていたワインバーのマスターだった。マスターから店を譲り受けた湯木さんは、再び料理を作り始めた。船場吉兆時代の常連客で賑わうようになりった。湯木さんが経営する店は大阪市内に4店舗まで拡大している。