アメリカのホワイトハウスのレビット報道官は、日本時間の3日午前5時に開く「アメリカを再び豊かに」と題したイベントで、トランプ大統領が演説すると発表した。貿易相手国と同じ水準まで関税を引き上げる相互関税の詳細について、明らかにする見通しだ。関税政策を次々に発表してきたトランプ大統領は相互関税発表の日を「解放の日」と呼び、政権発足後、打ち出してきた関税政策の中心的な位置づけとしている。ただ、詳しい仕組みや対象の国や地域はまだ明らかにされていない。トランプ政権の関税政策について、衆院の財務金融委員会で日銀の植田総裁は「不確実性が高く、範囲や規模次第では各国の貿易活動に大きな影響が及ぶ可能性がある」と述べた。USTRは、先月31日に各国の関税や貿易を妨げる規制などをまとめた報告書を公表した。この中で、日本のコメについて「規制が厳しく透明性が低いシステム」を課題として指摘したほか、自動車を巡る安全基準なども「アメリカ車の日本市場へのアクセスを妨げている」と指摘。トランプ大統領はこうした貿易上の不均衡も、相互関税を導入する理由になりうるとしている。富山特産の白エビやコメを使ったせんべいを作る富山県の老舗、米菓製造会社は、アメリカなどへの輸出にも力を入れている。アメリカへの輸出額は、当初の十数倍に増えているが、トランプ政権の関税政策の影響が不透明で不安を抱えている。一方、トランプ大統領は3日から、アメリカに輸出される自動車に25%の追加関税を課すとしている。愛知県小牧市にある自動車部品メーカーではエンジンなどのパイプを接合する部品を主に製造していて、アメリカに輸出される完成車にも多く使われているが、関税が引き上げられても、取り引き先に選ばれるだけの競争力をつけようと、新たに工場の生産設備に投資することを決めた。