児童虐待の相談件数が増加する中、千葉県では来年度、新たな児童相談所が2か所設置される。 一時保護所の生活環境を改善するため、プライバシーに配慮した個室の設計が最大の特徴。来月下旬にオープンする千葉・印西市の印旛児童相談所。きょう開所式が行われた。小学生以上は共同ではなく、個室が基本となる。また、従来は大浴場しかなかったが、家庭用の浴室も整備。国のガイドラインに沿って家庭環境に近くなるようプライバシーの確保を重視している。その上で、仲間と過ごすリビングや屋内外運動スペースも確保。児童相談所を新設した背景には相談所が管轄する人口の多さと児童虐待の相談件数の増加がある。千葉市を除く県内の児童虐待の相談件数は令和6年度で9411件と10年前と比べ、1.8倍に増加。一時保護所に入所する子どもの数も定員を超過した状態が続いている。県の一時保護所の平均入所率は2024年度で138.4%と全国で最も高く、特に市川児童相談所では205%にのぼっている。定員を超過した保護が続くことで子どもの生活環境が過密な状態になるなど、改善が急務となっている。千葉県も職員の確保を課題にあげている。職員数は令和元年の425人から令和7年は760人と1.8倍に増加しているが、それでも体制の強化に向けた増員は厳しい状況だという。今年度の保育士と児童福祉司の採用は予定の約半数にとどまっている。業界全体の人手不足に加え、夜勤があることなどによるなり手不足や他の自治体との人材の奪い合いも背景にあるという。
