東京・吉祥寺にあるヘアサロンでは最低賃金の上昇に伴いこの4年間でパート社員の時給を180円引き上げた。人件費増加に対応するため店舗の運営会社が去年から乗り出しのは自社ブランド商品の販売。サロンの隣のショップでシャンプーやヘアケア商品を販売し、売上を伸ばしている。美容師が顧客の髪の上体を見極めて、商品を提案することも。自社商品は流通コストなどを抑えられ、より高い利益を確保できる。ことし1月にはカット料金を引き上げた。顧客1人あたりの売り上げは去年より約8%上がったという。大分市のラーメン店では、運営する会社はパートやアルバイトの時給を5年間で平均202円引き上げた。この会社が取り組んでいるのが、DXの活用。運営する約30点本が仕入れた食材をデータで一元管理。毎日の消費量や在庫数を元に必要な食材の数が瞬時に予測できるようになった。仕入れにかかる時間も大幅減。その分を新メニューの開発などにあてている。さらにAIが顧客の声やネット上の口コミを自動で拾い上げ、各店舗が改善すべき点を分析する。例えばトッピングメニューがわかりにくいという声があり、表示を変えてはどうかとAIが提案した。最低賃金について、専門家は「物価が上昇しているので引き上げは不可欠。引き上げる流れは今後も続くだろう。企業の自助努力は大事だが取り引き先の大企業が人件費の上昇に見合った価格転嫁を受け入れるべき。国の後押しも必要」としている。厚生労働省の審議会はきょうも取りまとめに向けた議論を行って、大幅な引き上げの目安が示されるかが注目される。
