土浦亀城邸は繊細な直線で構成された玄関。短い階段を上がって一階のリビングへ。この家を象徴するのが高さ4m、幅3mの大きな窓。ダイニングとリビンの間には仕切りがなく、天井の高低差で、変化をつけている。そしてギャラリーと名付けられた中2階は3畳ほど。更に数段上がった2階には寝室が。この家は短い階段で4つのフロアを繋いだ構造に。20坪ほどの狭小住宅だが、巧みな設計によって開放的な生活空間を生み出している。寝室には昭和10年の住宅とは思えない、壁一面の収納が。中には今も家の主の洋服が収納されている。作り付けのドレッサーやなどコンパクトで実用的。家の一番下の半地下のスペースには、バスルームが。天窓から日光を取り込む、タイル張りの浴室。シャワーもついている。畳の部屋でちゃぶ台を囲み過ごしていた日本人にとって、この家の設えは、まさに未来の暮らし。