スピードスケート界のホープ、21歳の吉田雪乃選手に注目。おちゃめな一面も見せる21歳だが、リンクに上がると表情は一変。小学4年生から本格的に競技を始め、12年目の今シーズン。一気に女子短距離で世界のトップを争う選手に成長。W杯初戦。得意の500mで自己ベストをマークして初優勝。第2戦でも記録を更新し、2勝目を挙げた。この種目での日本選手の優勝は、五輪金メダリスト・小平奈緒さん以来。昨シーズンは表彰台に上がれなかったが、地道な取り組みで、筋力と持久力が向上したことが躍進につながった。しかし上り調子で挑んだ先月の全日本選手権。初優勝を狙った大会で、日本の第一人者・高木美帆選手が立ちはだかった。課題に感じたのは、経験の差からくる精神面の弱さ。今後は精神面も磨いて、さらに成長したいという。最大の目標は、来年2月の冬の五輪。夢をつかむため、レースに出続けることで経験を積んでいこうとしている。吉田選手は「3月にノルウェーで行われる世界距離別選手権でメダルを獲得して、五輪シーズンに弾みをつけられたらいい」と語った。