1923年9月1日マグニチュード7.9の巨大地震が東京を襲った関東大震災。震災から100年にあたる今年、NHKは当時のモノクロフィルムを最先端の映像技術で高精細化、カラー化する試みを行なった。すると、ぼやけていた看板の文字や人物の表情まで鮮明となり、撮影時間や場所などの特定につながった。また、時間をおいて次々に発生した火災は飛び火によるものとされてきたが、この飛び火火災が実際に発生していたことが、今回、高精細カラー映像によって裏付けられた。飛び火火災は現代でもしばしば発生していて、2016年新潟県糸魚川市で起きた大規模火災は、1軒の飲食店から出火し、住宅など147棟が消失、延焼範囲は約4万平方メートルに及んだ。専門家は、飛び火火災を防ぐにはより多くの自治体が火事に強い町作りを支援することが重要だと指摘している。