今回の結果のポイントは自民一強政治にピリオドが打たれた点。政治改革が大きな争点となった今回、不記載があった46人中28人が落選。加えて現職官僚・与党幹部も落選したことも全体の結果に直結した。今後の政局の行方について焦点は特別国会の首相指名選挙。首相指名には議員投票の過半数が必要で、過半数を獲得した議員がいなければ決選投票となる。これに向け多数工作が活発になる。自民党執行部が取り抱えるのは無所属議員の取り込み、不記載議員の追加公認。ただ無所属議員全員でも過半数に足りず、新たな政党の連立参加や閣外協力が必要。立憲民主党は非自民勢力結集は現時点で見通しが立たず、憲法や安全保障で各党違いがあり難航。与野党第1党の大連立も選択肢としてある。立憲民主党は参院選への候補者擁立、地方組織強化を急ぐ方針。ただ政治と金などの問題などの敵失だけでは限界もあり、人口減少・社会保障制度など骨太政策に磨きをかけていき日々の地元活動の野党間の信頼関係構築を。二大政党制定着ができるか今度こそ問われている。今回の投票率は53.85%で5回連続で50%台に落ち込んだ。背景には短期決戦で主張や政策を把握しきれず。