衆議院では与党が過半数を割っている。今回の参議院選挙で獲得議席を見ると、改選された議席の内与党は47議席にとどまったため非改選75と合わせても122議席となり過半数の125を割り込んだ。衆参両院で少数与党となったということは、野党がまとまれば法案成立の可能性も見えてくる。先月の通常国会で野党の賛成多数で衆議院を通過したものの、参議院で採決されず廃案となったガソリン税の暫定税率廃止法案については、臨時国会で提出する方針。さらに参議院選挙の大きな争点となった消費税については、主な野党の全てが減税や廃止を掲げていたので、野党間でなんらかの方向性が一致するのか注目される。ただ、野党のその他の部分には与党よりの議員も含まれていると見られ、今後必ずしも野党が過半数となるかは微妙な状態。選挙結果について寺島さんは、自民党という大きな塊が分解し溶けてきている状況だという。裏にあるテーマは、安倍政治からの脱却。衆議院と参議院の選挙で、キックバックをもらっていた安倍政権を支えてた安倍派・二階派の議員の4割が落選かバッチを外している。自民党から距離感を感じ始めている人たちが、参政党や保守とかの党に流れていったという。左側の保守リベラルと見てる部分が、手取りを増やせというようなメッセージに呼応して国民民主党に吸い取られてったという構図だという。現在国会で熟議せざるを得なくなったということは、国民の側からすれば本当に政党及び政治家に対してどういう政策論を持ってるのかを吟味する重要なタイミングに入っているという。