妊娠前の健康管理を意味する、プレコンセプションケア。妊娠前の早い段階から、健康に向き合うことが必要だとして、国が初めての検討会を開いた。今、リスクの高い妊娠や出産が増えている。背景の一つにあるのは、若い女性の「やせ」の問題。過度なダイエットによる栄養不足により、月経不順や不妊、低出生体重児の原因になるとされている。厚生労働省の去年の調査では、「やせ」の状態にある女性は、20代から30代で20%を超え、高い水準。また合併症や流産のリスクが高まるとされる、高齢出産の割合も増加していて、去年、35歳以上で第1子を出産した女性は、20%を超えている。国は、男女を問わず、若い世代が早い段階から適切な健康管理を実践する、プレコンセプションケアの普及が大切だとして、正しい知識や相談窓口を紹介するサイトを開設している。国立成育医療研究センターでは、10年ほど前から専門の外来を設置し、管理栄養士による食生活のアドバイスや、持病のある女性には、専門医と連携して、常用する薬の指導もしている。