天皇皇后両陛下は、まもなく政府専用機で羽田空港から英国のロンドンへ出発される。即位後初めての訪問先として、故エリザベス女王から招待を受けたのが4年前。コロナ禍を乗り越え、国賓としての英国訪問がようやく実現した。陛下は23歳で英国に2年余り留学し、故エリザベス女王やチャールズ国王とは家族のように接してもらったと振り返るほど親密な関係を築かれてきた。天皇が国賓として英国を訪問するのは昭和天皇、上皇さまに続き、26年ぶり3度目。ただ、これまでの訪問は先の大戦の記憶がまだ双方の国民感情に影を落としていていたのも事実。「英国との関係は最良の時期を迎えている」。今回の訪問に当たり、外務省の担当者は胸を張る。最良の時期に双方の友好関係を目に見えるものにする、そういう役割を担って訪問される。