大リーグでストライクとボールを自動的に判定する制度が、来年から導入されることになった。基本的には侵犯が判定し、申告があった場合に使用される。背景には、判定の制度を高める、誹謗中傷から審判を守る意味合いもある。申告は各チーム1試合2回まで。成功すれば回数は減らない。ことしのオープン戦においても使用され、判定が覆ったのは52.2％。ABSでのストラクゾーンはそれぞれの選手の身長が基準で、身長は春のキャンプで計測される。審判の仕事がなくならないかとの懸念もあるが、審判の役割はストライク・ボールやセーフ・アウトの判定だけではない。審判の裁量も非常に重要な要素で、元プロ野球審判の坂井遼太郎さんは「審判には一定の裁量をもとに判断をするケースが多くある。ゲームを進行させるのが重要な役割で、審判が必要なくなることはない」としている。自動判定には審判よりも選手から反発が多い。キャッチャーのフレーミングなど選手の技術に価値がなくなる可能性もあるのではないかとしている。大リーグではフレーミングの差で年間の失点が30点程度違うとも言われる。