また3枚の鏡があった木棺では内部の土から骨などの成分が検出されたものの、被葬者に直接つながる情報はなかった。3枚の鏡や巨大蛇行剣などが見つかった造り出しに葬られた人物と、墳頂部の被葬者の関係はどのようなものだったのか。大阪大学の福永伸哉名誉教授は「造り出しの埋葬施設から直径20センチを超える大型の鏡が出てくることはまず無い。今回は3枚あり、普通の造り出しの埋葬からすると常識外れの素晴らしいもの、墳頂部の被葬者から蛇行剣や盾形銅鏡と共に選りすぐりの宝物を分けてもらった秘書官あるいは腹心のような存在を裏付ける、非常に重要な情報」などと語った。一方木棺の中からは3枚の鏡のほかに9つの櫛しか見つからなかったことから、被葬者について鐘方所長は「武器・武具が一切入っていないので女性的な感じがする。おそらく女性は呪術的な役割、頭頂部の被葬者は政治的・軍事的な役割を担っていたのではないか」などと語った。
住所: 奈良県奈良市大安寺西2-281
