外国為替市場で円相場は1ドル160円台半ばと37年半ぶりの歴史的円安水準が続いている。米国の経済は依然堅調で円安の要因となっている日米の金利差が当面縮まらないとの見方が広がり、円を売ってドルを買う動きが強まっている。市場では政府・日銀が円安を阻止するために為替介入に踏み切るのでは、との警戒感が高まっている。鈴木大臣は「高い緊張感をもって(為替の)動きの背景を分析し、必要な対応を取っていく」などと改めて市場をけん制したが、政府・日銀は4月下旬から5月にかけて9兆7000億円余りの為替介入に踏み切ったものの、わずか2カ月で介入前の水準に戻った。日米の金利差が埋まらない中、政府・日銀が為替介入を行うのかどうか市場とのにらみ合いが続いている。